水回りに注意!チョウバエ駆除

壁に止まるチョウバエ

チョウバエは台所やお風呂場など、水分と汚れのある場所に発生します。室内を飛び回ったり、飲み物が入ったグラスの中に飛び込んだりと、見た目に不快であるばかりか、衛生的にも問題のある害虫です。

発生源が特定しにくいため、なかなか根絶させることが難しいチョウバエについて、有効な駆除対策を考えてみようと思います。

チョウバエの特徴と害について

チョウバエの主な種類

チョウバエはハエよりも蚊の近縁と考えられています。見た目も蝶々より蛾に似ているため、英語やドイツ語圏では蛾の一種として扱われているようです。日本でよくみられるチョウバエは主に2種類です。

体長が4mmほどで、逆ハート形のような羽をもつのがオオチョウバエと呼ばれる種類です。たいていは灰黒色をしています。体長は1mm程度で、壁にとまると羽が屋根のようにたたまれるのがホシチョウバエという種類です。

どちらも人家をメインに棲息しているため、わたしたちが住宅内でみかけるのはこの2種類ということになります。

チョウバエの生態について

下水管や排水口などの汚れと水分がヘドロ状になった汚泥(スカム)に生息しており、ゴキブリも寄り付かないような場所で活動することから「最後の害虫」などと呼ばれています。

一度発生すると室内で繁殖を繰り返し、環境的な条件がそろうことで大発生します。特に生ゴミなどに産卵したものが孵化した際の状況は非常に不快ですが、意外にも伝染病の媒介などに寄与している様子はありません。

ただしトイレや台所の不衛生な場所を経てリビングに侵入することもあるため、衛生上の問題はゼロではありません。また稀に、幼虫が人体に迷入することがあり、その場合はハエ症を引き起こすために注意が必要です。

チョウバエ駆除の流れ

発生源を特定することがポイント

キッチンやお風呂場を自由に飛び回るチョウバエですが、例えばキッチンやお風呂場の水が溜まっている場所で、勝手に溺死していたりします。水回りが好きなわりには水に弱いという特徴があるため、風呂場で見つけたらシャワーをかけることで溺死し、そのまま排水口へ流してしまえば良いでしょう。

しかし、そうやって数匹のチョウバエを駆除したとしても、その環境で発生しているチョウバエの総数の30分の1程度なのかもしれません。

さらにチョウバエは繁殖力も高いため、一網打尽にしないことにはすぐに繁殖して数を増やしてしまうのです。

キッチンの駆除対策ポイント

キッチンのシンクの排水口や三角コーナーは、どうしても汚れが付着しやすいものです。

また、キッチンのゴミ箱には食べ残しや野菜くずなどの生ゴミが溜まりやすく、そこにチョウバエが卵を産み付けてしまうことも多いのです。

もちろん、汚れた食器を洗わずに、水につけたまま置いておくのも、古くなって傷んだ食材をそのまま放置してしまうのも、チョウバエにとって格好の産卵場所になってしまうため注意しなければなりません。キッチンのゴミ箱については必ずフタつきのものにして、ゴミはこまめに捨てるべきでしょう。

シンクの三角コーナーには必ずビニール袋をかけ、直接汚れが付かないようにしましょう。排水口は定期的に洗浄し、汚れが溜まらないようにしましょう。まとめると、卵を産み付けられるような場所を作らないことが、キッチンまわりの対策ポイントになります。

お風呂場の駆除対策ポイント

お風呂場は常に水分があり、チョウバエが隠れられる場所も多いことから、発生ポイントとして厄介です。

お風呂場の壁にチョウバエがとまっているのを見つけるというのが、チョウバエ発生の最初の兆候というケースも多いと言います。

最近の住宅事情により、お風呂場の多くがユニットバス化し、結果浴槽の周辺に多くの死角ができてしまいました。

お風呂場でチョウバエが発生した場合は、まず浴槽周辺をチェックして、汚れはシャワーなどを使って洗い流してしまいましょう。

お風呂場は比較的高い温度のお湯を流しても問題ないことから、熱めのお湯を使うことをおススメします。油分が分解できる60℃程度のお湯で掃除できると効果が高まります。ただし火傷には注意しましょう。

チョウバエ駆除は専門業者に依頼すべきか

費用をかけずにできること

チョウバエの発生の原因が不衛生である場合、掃除をしてゴミを捨ててしまえば、ある程度状況は改善するでしょう。

手間はかかったとしても、費用はかけずに行える駆除対策であり、それまでの生活環境を改善するという意味でも自分でなにかするのは良いことです。

根本的な解決はプロに依頼

チョウバエの発生原因が自分の住居にある場合はまだ良いのですが、マンションなどの共有部や浄化槽、あるいは隣家などの場合は厄介です。

飛んでくるチョウバエの成虫をいくら退治しても、根本的には解決できないからです。

こうしたケースではプロの駆除業者に依頼し、必要であればマンションの管理組合や隣家に協力を求めることも必要になるでしょう。

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